立つことと、重力の関係
現代の私たちは、すべてのことを科学的に解釈するようになりました。とは言っても、学校では物理なんてみんな嫌いでしたよね?。それでも、たいして勉強もしていなかったのにもかかわらず、自分たちの動きを物理的に捉えようと努力します。笑
それでは、私たちは、立つという行動をどう捉えようとしているのでしょうか?
まず、出てくるのが重力だと思います。固い大地の上に、自重(重力)を支えるように立つというイメージだと思います。ですから、ロルフィングで、スカイフックという言葉が出てきたりするわけです。そして、良く聞くキーワードが、自然体とか、身体の力を抜くです。そうするとこれは、積み木のような事になるのでしょうか?つまり、大地にしっかり踏ん張っているのではなく、大地の上に重力にかまけて、身をゆだねている状態でしょうか?そうだとしたら、立つという行動は、随分怠けた行為ですよね。二本足歩行は、人類の象徴ですが進化論的に大丈夫ですか?笑。要するに、大地の固さに依存しているわけですね。ですから、この状態で、腰を落とせば、力が入っていませんので、確実に膝や腰、足首に負担がきます。
ナチュラル思考から、リラックスしていることが自然体みたいな、イメージがあると思いますが、そうすると、実は、筋肉が休んでて、その代わりに関節を固定することによって、地面にゆだねた身体を安定させている可能性があるわけです。つまり、足の力を抜いているので、本来なら逆に柔軟性を持たせていなければならない、足首、膝、股関節を固めて立っているかもしれません。これでは、本当のところ立ち仕事が、とても辛くなります。(余談:足首、膝、股関節を締めるのは、もちろん型の世界にあるお話ですが、そうした型で締めるのと、この場合の様に力で、足首、膝、股関節を固定するのは、まったく次元の違う行為になります。)
ですから、腰を落としてみれば、すぐに分かりますが、自重が膝にかかるような、負担がかかりませんか?膝に負担がくるのは、足首が固定されたままだからだと思われますが、、。じゃあ、実験で一度、重力を忘れて、足の裏で、地球を持ち上げるつもりで、腰を落とし見てください。たぶん、膝は痛くないと思います。なぜなら、足に力が入ったからですね。
もちろん、腰を落とすのと、踵が上に上がるのを同時にして、拮抗状態を作るのも型の世界の一つやり方です。拮抗をつくれば、型通りにしか動けなくなります。試してみてください。
この概念は、関連ブログで、伝ふプロジェクトにも書いてありますので、ご参考にしてください。立つというイデオロギー
さて、なぜこのような誤解が生まれたのでしょうか?ここに科学的思考法の弱点の一つがあります。つまり、みなさんは、科学的根拠とか好きですが、それほど物理とか勉強していないんですよね。笑。僕が、大学で習ったファインマンの物理学の冒頭は、こんな言葉で、始まります。「ここに書かれていることはすべて嘘です。」です。要するに、物理学は、未完成なので、恒久的、恒常的に適用できるような方程式は、ほとんど無いんです。だから、すべて疑ってかかれということをファインマンさんは言いたいわけです。ですから、この場合、重力ってやつを疑ってみろという事ですね。笑。実際、この重さについては、ほんと最近まで、いろいろと議論されているわけですが、結局、時の権力者の言うことが正しいということになりますので、今の学説もいつまで、の話なのか、どうでも良いというか、一般人には関係ない話になります。
じゃあ、なぜそんなことを絶対的に信じてしまうのかといえば、まあ、客観的だし分かりやすいからでしょうね。つまりは、みなさんは、安直が好きなんですよね。
そんなわけで武士のならひのブログでは、日本文化を取扱いたいわけですから、絶対に文化に到達しない科学的思考法は、休んでもらうわけです。もちろん、人間一人の全体性を考えれば、重力はとても正解だと思いますし、分かりやすい理論だと思います。しかし、局部に視点を動かしたとき、例えば、血は重力の影響受けて流れているの?と問いかければ、すぐに自信がなくなります。重力の影響うけてるなら、血圧は足の方が高いの?それで、なんで足の血管が切れる前に頭の血管が切れるの??でも、頭の血のが、位置エネルギーが高いんだよね?となると、もうけっこう怪しくないですか?考え方として無茶苦茶面倒ですし、誰も証明できない事ですね。ですから、身体を動かすことが主題である所作に関しては、重力という全体性は、必要の無い理論だと言える可能性があるわけです。
つまり、客観的人間は、重力の影響を受けた、一つの物理的物体であるが、動的に身体を形成する生命体としての文化的身体観は、むしろ球体のような集中的存在であると捉えたほうが、より近いし、実務的な感覚的観念になると思うのですが、どうでしょうか?
うわ~。これ暴言になるのかな?しかし、上の図をみて、どちらが、動きやすい、観念だと思いますか?たぶんこの観念で、かなりの問題が解決すると思いますよ。もちろん、問題意識がある人だけですけどね。ほんと、こういうこと20代で知っていたかった!。人生は残酷だね。笑。あの~。このブログは、クレームついたら、削除の可能性ありです。あしからず。